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クロコデザインのD2Cブランド、『SLDO.(エスルド)』誕生ストーリー②

クロコデザインのD2Cブランド、『SLDO.(エスルド)』誕生ストーリー②

2.Price



「提供したい価値」を妥協せず届ける価格設定




現在のゴルフアパレルは二極化しており、高価格帯のブランドでポロシャツ平均18,000円程度。ボリュームゾーンで平均8,000円程度。
SLDO.はその中間価格帯(税抜き15,000円)で販売しています。


昨今は、ダイレクトマーケティングの普及により適切なプライシングが崩れつつあるように感じています。
「良いものを安く買いたい」とお客様がリクエストすることは当たり前ですが、安価にしすぎるデメリットもあります。

例えば価格を抑えすぎることで商品開発への投下資金が減少し、結果として中長期でお客様への還元ができなくなることなどです。

私達は、安さで買ってもらうのではなく「提供したい価値」を妥協せず届けられる価格設定が大切だと考えています。

また一方で、イメージ戦略で高価格に引き上げることはせず、届けたい人にちゃんと手に取っていただける価格帯を守っています。

3.Promotion



どう認識されたいのか




優れたブランドは一貫したコミュニケーションのもと作られますが、フェーズや外部環境によって、認知の切り口を適切に変えていくべきだと考えています。
SLDO.は下記のようにキーワードを変えてきました。

クロコデザインのD2Cブランド、『SLDO.(エスルド)』誕生ストーリー②

ローンチ直後



まだ誰にも認知されていない状態。
インスタグラマーによるPRを中心に行い

「都会的」

「経営者」「エグゼクティブ」

などキャッチーな言葉を随所で使用していました。

インスタグラムは世界観の中心の訴求で毎日投稿し続けました。(PR経験はないので、企画内容よりもとにかく数!という感じでした)
結果として、ローンチ後すぐに繊研新聞からの取材やキュレーションメディアに取り上げていただきました。

現在



ダイレクトマーケティングを開始するにあたり、LTVの高いコアターゲットを明確化しました。
それに伴い、

「上質シンプルでスタイリッシュ」


という訴求の具体化=

「機能性とデザイン性を両立したセンスの良い服を着て、自分のイメージした生活を実現すること」


をプロダクトベネフィットとしました。


コアターゲットの明確化



SLOD.は市場に類似商品がないため、立ち上げ初期は経営者をイメージとするエグゼクティブや富裕層をターゲット定義としていました。
(=実際の既存ゴルフアパレルにおけるユーザーの不満点を細分化していなかった)

しかし、既存ゴルフアパレルへの不満(負)の実態が曖昧であるとクリエイティブコントロールが難しく、意図していないネガティブ訴求やデザインになることが多々あります。


社内の共通認識も甘く、

「つまりSLDO.は細身のモデル体型の人が着る高そうなブランドってことでOK?」
「いやそういうことではなくて※△%□・・・」

というやりとりを、弊社のスタッフと100回以上繰り返していました(笑)

ブランドに関する施策の一貫性を生むためには、社内メンバーはもちろん、様々なオペレーションを支援してくれている取引先にも共通認識を持ってもらう必要があります。






ターゲットの解像度を上げるために、顧客層が持つ価値観を深堀りしました。
SLDO.のターゲットは、「身だしなみ」を整え「オシャレにシンプルに暮らそう」とする層です。

・シンプルなライフスタイルかつ、オシャレであろうとする人
・効率的な消費を好むが、質には妥協しない人


これを元に訴求を見直し、各施策に落とし込みました。


ラストベネフィットを伝える



「私のためのブランドだ」という深い共感は、ファンを生み、長くご利用いただけるきっかけとなります。

SLDO.のラストベネフィットは「SLDO.を着ることで生まれる"余白"のある生活」

SLDO.はゴルフとビジネスの両方を網羅するライフスタイルブランドであるため、TPO別に服を選ぶ煩わしさから解放されます。
服を選ぶ楽しさを持ちながら、「時間を捻出する=余白のある生活」は実に経営者発信らしい合理性のあるラストベネフィットとなります。

直接的な表現で伝えることは難しいため、下の図のように、それぞれタッチポイント毎に表現しています。

クロコデザインのD2Cブランド、『SLDO.(エスルド)』誕生ストーリー②

ファネル別コミュニケーション設計



「どこで何を伝えるか」はチャネル別ではなくファネル別で設計することで、訴求内容が明確になり、施策の精度が上がると考えています。

例えばインスタグラムをチャネルで捉えると、ブランドアカウントとUGCの目的が混合してしまう場合がありますが、ファネル別で捉えると下記のように必要なコミュニケーションが変わるはずです。

認知層

=インフルエンサー投稿(より多くの人へ届ける)

潜在層

=公式アカウント投稿(SLDO.のある生活、コミュニケーション)

検討層

=ユーザー投稿(リアルな使用感、着心地、着回しなど)


上記を踏まえて、公式アカウントでは投稿毎のEGM率を、UGC施策ではインスタ経由のCVを指標にコンテンツのPDCAを回しています。

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SLDO.公式アカウントの事例




①2021/5~
・自社素材が少なく、イメージ画像先行
・モデルの選定が決まらず、顔をカットした画像を使用
・リポスト画像と自社画像が混ざる
(UGCとブランドアカウントの役割が一緒になっていた)


②2021/7~
・見ている人自身が「SLDO.のある生活」をイメージできる写真
・SLDO.の顧客層が選びそうな、その時々の暮らしのアイテムをプラス
・リポストはストーリーに投稿し、フィードとの差別化を図る





ファンによるUGC創出




SLDO.のUGC施策のテーマは「共感」です。


SLDO.はバリューゾーンの商品ではない為、訴求を絞らない「この商品着用してみました」という投稿にはあまり相性が良くありません。
また、投稿キャンペーン等のオファーも効果がみられませんでした。

40代以降のユーザーが多く、経営者などの社会的責任のある方々がスタイリングを自撮り投稿することはとても高いハードルです。
私自身が「自分なら投稿できないな」と思うものはユーザーにも強要したくありません。

時間はかかるけれど、ブランドストーリーに共感して好きになってもらうことで、自発的に発信してもらう。
その難しさと価値が分かったからこそ、ブランドブック等も作成も視野に入れています。


コミュニケーションで解決する



SLDO.では

心地よく安心して着用いただくことが商品価値を増幅させると考えています。


なので、CRMでは「お客様の生の声を頂戴する」というテーマのもと改善を進めています。

お客様からの相談はすべて有人対応をしています。
チャネルトークを導入し、私とCS担当の樽谷が1件ずつ丁寧に対応し、私自身も毎月ランダムにユーザーヒアリングを実施しています。
昨今は様々なツールによってコミュニケーションの最適化が可能ですが、お客様の生の声を聞くことが何よりの学びになると考えています。

4.Place



チャネル選定と今後の展開



Shopifyを使ったECサイト運営

この『SLDO.』をオンラインで販売するツールとして、私たちが選んだのがShopify。
カナダ生まれのShopifyは日本での知名度はまだそれほど高くはありませんが、世界シェアはNo.1。
175か国、170万以上のストアで利用されている、世界最大級のECプラットフォームです。

ブランディングに強い



Shopifyのいいところは、なんと言ってもブランディングに強いところ。
テンプレートが100種類以上あり、商品やお店の雰囲気に合わせてベストなものを選ぶことができることに加え、高いカスタマイズ性がブランドの世界観を表現するのにぴったりです。

手数料が安い



Shopifyの決済手数料:3.25〜4.15%
日本の他サービス:3.6%~。サービス手数料などがかかる場合も。

Shopifyの入金手数料:0円
日本の他サービス:申請ごとに250円~

数パーセント、数百円の違いと思われるかもしれませんが、長い目で見ると大きな差が出てきます。

豊富な決済方法



クレジットカードはもちろん、コンビニ決済や銀行振り込み、代金引換にも対応しています。
利用できるID決済の種類も実に豊富で、お客様のストレスフリーに繋がります。
(Apple Pay、Google Pay、Amazon Pay、PayPal、Shop Payなどが利用可能)

SNSとの連携がカンタン



Shopifyで作ったECサイトはInstagramやFacebookとの紐づけが簡単にできるため、見込み客をSNSからECサイトに引き込む導線づくりができます。

おわりに



SLDO.を企画していた当時のノートを見ると、

「自分自身のリミテーションを理解し、"ありたい姿"に向かってイニシアチブをとれる人」

とメモしていました。
(ブランドターゲットのイメージとして書き記していた)

私は、これまで商品企画もマーケティングも全く未経験でしたが、日々思考と実践を繰り返す中で”ありたい姿”に少しずつ近づいているように感じます。
ここまで任せてくれた弊社社長の黒田には心から感謝しています。

今年は新商品やサービス拡張を複数仕込んでおり、より一層速度を上げてブランド拡大していきます。
また、拡大に必要なマーケの仕込みや組織体制なども、統括部長中田を中心に急速に整えています。


たった2人ではじめたSLDO.ですが、少しずつ仲間が増え、ご支援いただくパートナーの皆様にも支えられ、日々全速で進んでいます。
これからのSLDO.とクロコデザインの展開にご期待いただけたら幸いです。



さて、そんなSLDO.も使っているShopifyのECサイト、クロコデザインのECサイト構築プランは30万円~(税込み)。
なのですが、
このような情勢の中、もっと気軽にチャレンジしてほしいと考え、またご要望も多数いただきましたので、初期費用ゼロ、月額制でECサイトを利用していただけるサービスも検討しています!
ECサイトを作ろうかどうか悩んでいる方、ご興味のある方はどうぞお気軽にご連絡ください!

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